コンプライアンスリスクと一口でいっても、様々なものがあります。
労務、情報漏洩、ハラスメント、SNS炎上、粉飾決算まで、幅広く注意する必要があります。
ここで、代表的なコンプライアンスリスクをおさらいしてみましょう。
労務:電通事件
2015年、当時新卒の社員が過労死をした事件です。
原因は、主に長時間労働とハラスメントと言われています。
情報漏洩:ベネッセ事件
2014年、3500万件以上の顧客データが流出しました。
原因は、システムの保守を再委託しており、その再委託先の派遣社員が個人情報を持ち出し、名簿屋に売却していたとされています。
SNS炎上:くら寿司など
2019年、アルバイト2名がお客に提供する食品を不適切に扱い、その様子をTwitterに投稿したことで大炎上しました。
原因は、なんとアルバイト同士の”仲たがい”と言われています。
上記3つのケースでは、原因として次が挙げられています
・ハラスメント
・情報持ち逃げ
・腹いせ
これらにははっきりとした共通点があります。
それは、
人間関係と組織
です。
人間関係が良好で、教育が行き届いた統制ある組織であれば、ハラスメントも持ち逃げも腹いせもありません。
すべて、社員同士の人間関係と、企業のガバナンスに起因しているのです。
「企業は人なり」という有名な言葉がありますが、これは「良い人が企業を躍進させる」といった意味の裏側に、「一人でもだめな人がいれば企業は簡単に崩れる」ことを表しているのです。
採用難が続く中、企業イメージは非常に重要です。
特に、これから社会に出るZ世代(2000年以降生まれ)の若い世代は、お金儲けよりも社会的意義や精神的な幸せを重視する傾向にあると言われています。
また、採用だけでなく、コンプライアンスを遵守しいる企業にはお金も集まってきやすくなります。
ESG投資
です。
詳細は以降に譲りますが、E(Environment:環境)S(Social:社会)G(Governance:ガバナンス)がある一定の指標をクリアした企業に積極的に投資をする、という投資方法です。
「環境」については業種によって影響度合いが異なりますが、コンプライアンスは「社会」「ガバナンス」に直結します。
コンプライアンスを遵守すると、ヒトとカネが集まり、結果的にモノ(情報など)が集まる。
そんな時代に乗り遅れないように、今からできることを始めていきましょう。